「本当に良い時計とは、デザインではなく、その存在によって人を魅了するものである。」これはパテック フィリップの創業時からの哲学である。その哲学を最も純粋な形で体現するコレクションこそ「カラトラバ」である。1932年の誕生以来、ミニマリズムの極みとも言えるデザインで、時計愛好家を魅了し続けている。その中でも特に女性的で詩的な輝きを放つのが、「カラトラバ 4897/300G-001」である。
このモデルの最大の特徴は、文字盤に採用された「ブルー シアリング(青い空)」の技法だ。グラデーションを描くブルーの文字盤は、中心から外周に向かうにつれて深い群青色へと変化する。その色調は、まるで太陽が沈んだ直後の空の色、または月明かりに照らされた夜空を思わせる。この美しいグラデーションは、手作業による何層ものラッカー塗りによって生み出される。一つの文字盤を完成させるのに、数週間もの時間を要するという。
さらに、その文字盤の上で輝くのは、ダイヤモンドのインデックスだ。12時、3時、6時、9時位置に配置されたバゲットカットのダイヤモンドと、その他の時間を示すラウンドブリリアントカットのダイヤモンドが、夜空にきらめく星々のようである。ダイヤモンドの数は全部で48個。これらが一つひとつ手作業でセッティングされている。
ケース径は35mm。レディースウォッチとして非常に上品なサイズ感である。ケース素材はホワイトゴールド(18ct)。ケースの厚みはわずか7mmという驚きの薄さを実現しており、腕に装着した際の繊細なフィット感は格別である。ベゼルには、さらに42個のラウンドブリリアントカットダイヤモンドが惜しみなくセットされている。ケースとベゼルのダイヤモンドが一体となり、優美な光の輪を作り出している。
心臓部には、パテック フィリップ自社製の超薄型手巻きムーブメント「キャリバー215 PS」を搭載している。厚さわずか2.55mmというこのムーブメントは、1996年の発表以来、その精度と信頼性で世界中の時計師を唸らせてきた。パワーリザーブは約44時間。サファイアケースバックからは、伝統的なジュネーブ・ストライプやCôtes de Genève(コート・ド・ジュネーブ)装飾、そして手作業で面取りされた部品の数々を鑑賞することができる。
ブラックのサテンストラップは、ホワイトゴールドのケースとブルーの文字盤のコントラストをさらに引き立てる。カラトラバ 4897/300G-001。それは、時を超えて愛される永遠の美しさと、パテック フィリップの卓越したジュエリー&時計技術が結晶した、まさに「夜空を腕元に閉じ込めた」ような一本である。 |