1972年、ジェラルド・ジェンタの筆によって生み出されたロイヤルオークは、高級ステンレススチールウォッチという新たなジャンルを創造した。そのDNAを受け継ぎながら、より大きく、より力強く進化したのが1993年誕生のロイヤルオーク オフショアである。Ref.15710ST.OO.A052CA.01は、その中でもダイバーシリーズの傑作として、深海から日常まであらゆるシーンで輝く一本である。
42mmのステンレススチールケースは、サテン仕上げとポリッシュ仕上げを巧みに使い分け、光を受けるたびに複雑な陰影を描き出す。厚さは約14mmに抑えられ、タフな外観ながらも優れた装着感を実現している。八角形のベゼルと8本の六角形スクリューは、ロイヤルオークのアイコンとして揺るぎない存在感を放つ。
最大の魅力は、深みのあるブルーの「メガタペストリー」文字盤にある。オフショアのために拡大されたこの格子模様は、光の加減で表情を変え、まるで深海の海面のように神秘的な輝きを湛えている。ホワイトゴールド製のアプライドインデックスと針には夜光塗料が施され、暗闇でも確かな視認性を確保する。3時位置には実用的な日付表示窓が控えめに配置されている。
10時位置のねじ込み式リューズは、内側の回転ベゼルを操作するための独自機構である。潜水時間を計測するためのこの機能は、誤操作を防ぎながら300mの防水性能を支えている。
心臓部に搭載されるのは、オーデマ ピゲ自社製の自動巻きキャリバー3120である。40石、278の部品から構成され、21,600振動/時、約60時間のパワーリザーブを誇る。22Kゴールドのローターとコート・ド・ジュネーブ装飾は、シースルーバックからその優雅な姿を鑑賞することができる。
ブルーのラバーストラップは、ケースと一体化するようなデザインで、快適な装着感とスポーティーな印象をさらに強調する。ステンレススチール製のフォールディングバックルで確実に固定される。
15710STは、単なるダイバーズウォッチではない。それは、ISO規格に準拠した本格的なプロフェッショナルツールでありながら、オーデマ ピゲの洗練された美学を纏う、深海の青き鼓動そのものなのである。 |