1868年、アメリカの時計技師フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズがライン川の畔に築いたIWCは、「シンプルで頑丈」という哲学のもと、時計製造の歴史に数々の金字塔を打ち立ててきた。その中でもポルトギーゼは、ブランド最長の歴史を誇る旗艦コレクションであり、パネライコピードレスウォッチの優美さと高精度ムーブメントを融合させた名作として知られる。Ref.IW502302は、その系譜に連なるパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)の傑作である。
44.2mmの18K玫瑰金(ローズゴールド)ケースは、温かみのある輝きを放つ。厚さ15.5mmのボディは、サファイアクリスタルのシースルーバックから複雑なムーブメントの鼓動を覗かせ、30mの防水性能を備える。
シルバー文字盤には、鋼(はがね)にロジウムメッキを施したアプライドのアラビア数字と針が浮かび上がる。12時位置のパワーリザーブ表示、3時位置の日付と曜日、6時位置の月相と月、9時位置の年と秒針という完璧な対称性が、視覚的な美しさと機能性を両立させている。
この時計の真髄は、IWC自社製キャリバー51613にある。37.8mm、62石、8.8mm厚のこの自動巻きムーブメントは、ペラトン巻き上げ機構によって両方向に効率的に巻き上げられ、7日間(168時間)という驚異的なパワーリザーブを実現する。宝飾時計に用いられる伝統的なビドルダマシン仕上げが施され、その美しさはシースルーバックから堪能できる。
特筆すべきは、その万年曆機構である。月の満ち欠けと曜日、日付、月、年を自動的に認識し、西暦2499年まで一切の修正を必要としない。4桁の年表示まで備えたこの複雑機構は、まさに時計製造の叡智の結晶である。ブレゲヒゲゼンマイと調整用ネジ付きテンワが、21,600振動/時という伝統的な鼓動を刻む。
ブラウンのワニ革ストラップと18K玫瑰金のフォールディングバックルが、全体の佇まいをさらに格調高くまとめる。ポルトギーゼ IW502302は、時を計る道具である前に、四半世紀先の未来まで約束された、時を超える七日の鼓動なのである。 |