IWCの海洋探査への情熱が、2000メートル防水という驚異的性能を実現した記念碑的モデルに結実した。アクアタイマー オートマティック 2000 35イヤーズ・オーシャン 2000 IW329101は、ブランドの潜水時計製造35周年を記念し、深海探査への飽くなき挑戦精神を体現する特別な一枚である。
46ミリのチタンケースは、深海の水圧に耐えるため、特別に設計された堅牢な構造を持つ。IWCが独自開発したチタン合金は、軽量でありながら驚異的な強度を誇り、塩水による腐食にも極めて強い。ケース側面には、深海探査を象徴する特別な刻印が施され、このモデルの記念碑的意味を物語っている。
文字盤は、深海の闇の中でも確実な視認性を追求したデザインが特徴だ。ブラックの背景に、大型の幾何学形状インデックスと剣形の針が鮮明に浮かび上がる。針とインデックスには豊富な夜光塗料が塗布され、完全な暗闇でも長時間にわたり確実な視認性を保証する。日付表示は3時位置に配置され、シンプルながら実用的な機能を備える。
この時計の真価は、その驚異的な防水性能にある。2000メートル(約6,560フィート)という耐水圧は、ほとんどの有人潜水艇の活動深度を凌駕する。これを実現するため、ケースバックには特別な強化構造が採用され、極限の水圧に耐える設計がなされている。サファイアクリスタルは、極限の水圧に耐える厚みを持ちながら、視認性を確保している。
心臓部のIWC Caliber 30120自動巻きムーブメントは、深海という過酷な環境下での信頼性を最優先に設計されている。耐磁性と耐衝撃性に優れ、約42時間のパワーリザーブを実現する。このムーブメントは、極限環境でも確実な精度を維持するように調整されている。
回転ベゼルは単方向性で、潜水時間の計測に最適化されている。ベゼルの操作感は確実で、手袋を着用した状態でも容易に操作できる。目盛りには夜光塗料が施され、暗闇での使用にも対応する。
ケース全体の構造は、極限の圧力環境を想定した工学計算に基づいて設計されている。各パーツの接合部には特別なシーリング技術が採用され、水深2000メートルの水圧にも耐える密封性を実現している。
ブラックのラバーストラップは、海水や塩分に強く、長時間の潜水にも耐える耐久性を持つ。ストラップにはチタン製のフォールディングクラスプが装備され、確実な装着感を提供する。ストラップには「35 YEARS OCEAN 2000」の特別な刻印が施されている。
IW329101は、単なる時計を超えて、IWCの海洋探査への深いコミットメントを象徴する記念碑的作品である。その存在は、アクアタイマーシリーズが35年間にわたり培ってきた技術的遺産が、深海探査という人類の挑戦に如何に貢献してきたかを物語っている。この時計を腕にした者は、海の最深部への探検という、人類の究極の冒険に参加する資格を得るのである。 |