「飛行機のパイロットであり、我が友であるアルベルト・サントス=デュモンのために」。1904年、ルイ・カルティエが創り出したこの時計は、世界初の実用的な腕時計とされ、その独創的な正方形のデザインは100年以上を経た今もまったく色褪せることなく、むしろ新たな光を放ち続けている。
モデル「サントス ドゥ カルティエ WSSA0063」は、その不朽の名作を現代の感性で洗練させた「ミディアムモデル」の代表格である。最大の特徴は、疑う余地のないほどに完成されたそのプロポーションにある。ケースサイズは43.5mm x 31.4mm。正方形でありながらも絶妙な曲線を描くケースは、男性的でありながらも優雅に手首にフィットする。これは単なる小型化ではなく、歴史的デザインの本質を損なうことなく、現代の Wearability(着け心地)を見事に達成したのである。
ケースとブレスレットは磨かれたステンレススチール製。ブランドの象徴である「ブルーサファイアキャボション」をあしらったリュウズは、工具を必要とせずに時刻調整ができるクイックスワップシステムのレバーとしても機能する。文字盤は清楚なシルバー色の「ギヨシェ」彫りが施され、光の加減で複雑な表情を見せる。ローマ数字と鉄道ミニッツトラックは、カルティエの確かなデザイン言語を継承する。
内部には確かな自動巻きムーブメント「キャリバー1847 MC」を搭載。日常生活に十分な精度と信頼性を提供する。また、工具なしで簡単にストラップ交換が可能な「QuickSwitch」システムを備え、シーンに応じた変身を楽しめる。
カルティエ サントス ドゥ カルティエは、単なる時計ではない。それは、型破りな正方形のデザインがもたらす不滅のスタイルそのもの。パリの空から現代の都市へと受け継がれたそのデザインは、時代を超越したエレガンスの証として、全ての自由な魂の腕を飾るにふさわしい一本なのである。 |